慰霊の日と月桃の花

6月23日は沖縄県だけの公休日「慰霊の日」です。住民をも巻き込んだ地上戦が行われた沖縄で、組織的な戦闘が終わった日とされ、犠牲者に祈りを捧げるため、役場も学校もお休みになります。この慰霊の日に必ず歌われるのが「月桃の花」。3月末の米軍上陸から沖縄戦終結までの約3ヶ月間に咲く月桃の花に、平和や不戦への想いを託しています。扱うテーマは重いのに、どこか懐かしささえ感じる曲調。6番までの各番の終わりに繰り返される「ふるさとの夏」という歌詞と、月桃の花の描写が、悲惨な現実を包み込み、揺るがない平和への想いが心に染みる名曲です。