移ろいゆくもの

お寺の住職は一日中境内を掃き清めているイメージがあります。宿のおかみも同じです。風が一吹きすれば、虫が飛んで来れば、掃除したての状態は保てません。それでもそうすることで、お迎えの気持ちを表す他ありません。「人が心地よく感じる空間って何だろう」と考えながら、賽の河原に石を積み上げるがごとく、日に何度も同じところを掃除しています。